しまなみ春トマト(冬春トマト)
生産地:富田・清水・桜井・朝倉
冬春トマトはJAおちいまばりだけ
「しまなみ春トマト」は、JAおちいまばり独自のブランドトマト。冬の間にじっくりと育ち、春に旬を迎えます。その名の通り、冬から春の間に食べるのがおいしい冬春トマトです。安全・安心なトマトを目指し、化学肥料等を抑え減農薬で栽培されています。
ところでスーパーの売り場には、いつでもトマトが並んでいます。トマトは夏野菜のイメージがありますが、設備や技術の向上で今では年間を通して食べられます。栽培方法の違いで6〜11月に出荷される「夏秋トマト」、12〜6月に出荷される「冬春トマト」に大きく分けられます。本来トマトのない冬の食卓に彩りを添えてくれる冬春トマトは、愛媛県ではJAおちいまばりの「しまなみ春トマト」だけ。とっても貴重なトマトなんです。
出荷時期
品種名 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||
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しまなみ春トマト |
品種名 | 時期 |
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しまなみ春トマト | 12月中旬〜7月上旬 |
冬春トマトは味が濃い!
トマトの原産地、アンデス地方はカラッとした気候で雨が少なく、明るい日差しと寒暖差があるのが特徴です。夏が旬とされるトマトですが、実は日本の夏の高温と湿度が苦手。ですから夏秋トマトは北海道や東北など比較的涼しい地域、冬春トマトは暖かい西日本で栽培されます。
ちなみに、収穫される時期によって味にも違いがあるのはご存知ですか?成長の早い夏秋トマトはさっぱりとした味わい、じっくりと育つ冬春トマトは中身が凝縮されたこっくりした味わいになります。「しまなみ春トマト」は、コクと甘みが凝縮された濃厚な冬春トマト。トマトが育ちやすい季節・環境のもとで栽培されているからおいしく育つんですね。
冬を乗り越え「しまなみ春トマト」においしい春がきた
「しまなみ春トマト」の出荷は12月中旬から始まり、翌年の7月上旬まで続きます。なかでもピークは、春先の3月。長く冷たい冬を過ごす間にギュッと栄養を蓄え、寒暖差のある春先に光を浴びて大きく育ち、甘みがグッと増したところで収穫!「しまなみ春トマト」の旬です。
人とハチと微生物が育てるトマト
畑を訪ねると、ハウスの中を飛び交うハチが。ころりとした丸い体がかわいらしいマルハナバチです。彼らの仕事はトマトの受粉。トマトの花から花へと忙しげに飛び回ります。このマルハナバチが受粉したトマトは、人の手で受粉させたものより丸く形の美しいトマトに育つというから不思議です。では、味は?どうしたらおいしいトマトになるのでしょう。
「水をしぼるのが一番おいしくなるよ」と教えてくれたのは、JAおちいまばりトマト部会部会長の冨田健一さん。トマトに与える水分を極限まで制限すれば、味が凝縮され甘みがより増しますが、その量やタイミングを間違うと裂けたり変色の原因になったりと、その見極めが難しそう。「長年やっていたらわかるよ」と冨田さんは笑いますが、いやいや、毎日トマトの様子を観察しながらの繊細な管理はやっぱりプロ中のプロの仕事です!
良いトマトには、当然土作りも大切です。その秘密兵器は米ぬか。毎年トマトのシーズンが終わると、整地して米ぬかをまき、シートをかぶせます。すると乳酸菌が働いて、土をきれいに分解してくれるんだそう。まるでぬか床のようですね!人の手とハチ、そして微生物がおいしく育てるトマトにびっくりです。
「エコでおいしいトマト」がモットー
トマト部会では、平成15年(2003年)から減化学肥料・減化学合成農薬を掲げ「しまなみ春トマト」の栽培に取り組んでいます。その証がパッケージにキラリと光る「エコえひめ農産物」のロゴ。スーパーで見かけたことがありませんか?これは「農薬と化学肥料を減らして栽培され、栽培履歴や生産情報を適正に管理・公表された農産物」として、愛媛県が認定した印です。
「しまなみ春トマト」についているのは「特別栽培農産物」の緑色のロゴで、県の基準値の5割以下を達成した農作物だけにつけられます。これは、JAおちいまばりトマト部会の技術の賜物。おいしいだけでなく、食の安心・安全の「エコ」への熱意もタダモノではありません。
ここまで知ると、やっぱり食べてみたくなりますよね。普段当たり前に口にするトマトですが、ぜひ今治産「しまなみ春トマト」をじっくりと味わってみてください。季節の特別なおいしさが感じられるはずです。
しまなみ春トマト 3つのスゴイ!
- 味の良さ
寒い冬を乗り越えてじっくりと育つからコクと甘みが凝縮! - 希少性
冬に食べられる冬春トマトを作っているのは、愛媛県内ではJAおちいまばりだけ! - エコ
減農薬でエコ!県の基準の5割以下を達成