第3回講座では、組合員大学2期生の原田さんと越智さんを講師にお迎えし、農業について学びました。

●原田 慧哉さん:圃場見学・質疑応答

●越智 祥大さん:「海外の農業と日本農業の違い」

左:原田 慧哉さん  右:越智 祥大さん

組合員大学 矢野学長による開会あいさつ
圃場見学をしたハウス7棟

 今回、圃場見学でお伺いしたのは、組合員大学2期生の原田さんのハウスで、甘長とうがらしを7棟のハウスで育てています。

従来通りの吊り下げ式
吊り下げ式ではなく網を張りめぐらせる方式

 従来通りの吊り下げ方式での育て方と、コスト面や時間面の削減をするため網を張りめぐらせる育て方の両方を実践し、収量増大と安定供給を両立できるように栽培しています。

甘長とうがらしについて語る様子
原田さんとともに越智さんも熱く語ってくれました

 甘長とうがらしは成長を止めないと人の身長を超えるほど成長します。また、実生苗と接木苗での生育度の違いについては実生苗の方が生育度が高く接木苗は生育度が低くなること、実生苗は病害性耐性は低いが、現在生産している場所では問題なく育てられることを語りました。知識が豊富なことに加えて、新たな挑戦にも常に取り組んでいる姿勢に受講生の驚く様子が見られました。

自動かん水システム

 効率化のために導入している自動かん水システムについて語り、暑い日などは調整が必要になりますが、秀品率の高い甘長とうがらしが収穫できるようになりましたと笑顔で語りました。また、かん水には、玉川地区には、きれいな水が豊富にあることで育てられると語りました。


 越智さんは「海外の農業と日本農業の違い」というタイトルで、自らが海外に渡り、体験してきた農業について語りました。海外では農業をするうえでの基準や環境が大変厳しい国が多く、日本は大変恵まれているかを身をもって知り、帰国してから農業に対する効率化や栽培技術の向上を目指して常に研究を続けていると熱く語りました。

 様々な海外の技術や、越智さんの語る日本の農業への課題点、挑戦するべきことなどが受講生に伝わり、感想でも「今まで知らなかったことが多く、引き継いできた農業技術だけでなく、いろいろと越智さんの話を聞いて取り入れられそうなところが数多くある」など受講生の皆さんは、真剣に考えていただいている様子でした。


 私たち事務局もお話を伺う中で、非常に勉強になることが多く、これからの農業技術への積極的な研究や技術継承などを含めて、お二人のような若い世代がしっかり道を切り開いてくれていると感じました。